純粋で心優しい普通の’’人間’’が、狂気に満ちた’’ジョーカー’’に変貌していく姿を描いた映画『ジョーカー』。これまで数々の名優たちが演じてきたキャラクターですが、今作では予想の出来ない衝撃の展開が待っていました!
今回は、映画『ジョーカー』をネタバレありで徹底解説していきます。
ジョーカーって今までいろんな俳優が演じてきた悪のカリスマだけど、映画『ジョーカー』ではどんな風に描かれてるんだろう?
『ジョーカー』のキャストやストーリーも詳しく教えて欲しい!
めちゃくちゃ話題になった作品だけど、ちょっと難しくて好き嫌い分かれるんだよね。でもホアキン・フェニックスのジョーカー、絶対見る価値あるよ!
ネタバレありでしっかり解説していくから、参考にしてみてね!
『ジョーカー』基本情報
監督 | トッド・フィリップス |
脚本 | トッド・フィリップス/スコット・シルヴァー |
配給 | ワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズ |
公開日 | 2019年10月4日 |
上映時間 | 122分 |
ハーレイ・クイーンの登場が噂されていて、キャスティングはレディー・ガガで交渉中みたい!
『ジョーカー』あらすじ
「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸にコメディアンを夢見る、孤独だけど心優しい主人公・アーサー。都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助け、同じアパートに住むソフィーに秘かな好意を抱いています。
笑いのある人生は素晴らしいと信じ、どん底から抜け出そうともがくアーサーはなぜ、狂気に満ちた悪のカリスマ・ジョーカーとなってしまったのか…。切なくも衝撃の真実が明かされます。
『ジョーカー』キャスト
アーサー・フレック/ジョーカー
演:ホアキン・フェニックス
吹替:平田広明
精神的な問題や貧困に苦しみながらも、コメディアンを夢見る大道芸人。
認知症ぎみのお母さんの面倒を見る心優しい男ですが、自分の意思に関係なく突然笑いだしてしまう病気を患っています。また、妄想と現実の区別もつかなくなってきているようです。
マレー・フランクリン
演:ロバート・デ・ニーロ
吹替:野島昭生
人気トーク番組「マレー・フランクリン・ショー」の司会者。コメディアンを志すアーサーにとって、憧れの人です。
ソフィー・デュモンド
演:ザジー・ビーツ
吹替:種市桃子
アーサーと同じアパートに暮らすシングルマザーの女性。息子と二人暮らしで、アーサーとはただならぬ雰囲気が…?
ペニー・フレック
演:フランセス・コンロイ
吹替:滝沢ロコ
アーサーの母親。認知症ぎみで身体が少し不自由。
若い頃は、ゴッサムシティの名士であるウェイン邸にメイドとして仕えていて、トーマス・ウェインなら自分たちを助けてくれると信じています。
『ジョーカー』のストーリーをネタバレありで解説!
※ここから先は、作品のネタバレが含まれます。まだ見ていない方は注意してくださいね!
序章:「コメディアンを夢見る男・アーサー」
1981年のゴッサムシティ。大都市でありながらも、財政の崩壊により失業者や犯罪者があふれ、貧富の差が大きな問題となっています。
そんな荒廃した街に住むアーサーは、派遣のピエロとして道行く人に大道芸を披露し、わずかな金を稼ぎながら母・ペニーとつつましい生活を送っていました。
アーサーは、緊張したり気持ちが高ぶるといきなり笑いだしてしまう病気を患っていましたが、’’笑いのある人生は素晴らしい’’と信じ、いつか立派なコメディアンになるために大道芸人の仕事を続けていました。
そんなある日、アーサーはピエロ姿で店の宣伝をしていると不良の若者たちに、持っていた看板を奪われてしまいます。若者を追いかけるアーサーでしたが、彼らから理不尽な暴行を受け、上司からは看板を壊してしまったことや、仕事を放棄したことを責められるのでした。
事情を説明しても取り合って貰えないアーサーは、帰り道で1人怒りを爆発させます。その手には、同僚から譲り受けた拳銃が…。
不運が続くアーサーにも、心の拠り所がありました。それは、同じアパートに住むシングルマザーのソフィーです。ソフィーとは挨拶をする程度の関係でしたが、アーサーは度々彼女のあとをつけ、その姿を眺めていました。
久しぶりに派遣ピエロの仕事で小児病棟を訪問したアーサー。しかし、仕事中に同僚から貰った拳銃を落としてしまい、会社から解雇されてしまいます。さらに、アーサーが通っているクリニックの閉鎖が決まり、彼の精神的な疾患は深刻化していくのでした。
中章:「少しづつ蝕まれていく心」
解雇され、ピエロ姿のまま地下鉄に乗ったアーサーは、3人組の男にしつこく絡まれている女性に気付きます。彼女が助けを求めていることに緊張したアーサーは、笑いの発作が出てしまいましたが、男たちがアーサーに気を取られている隙に女性は逃げ出すことに成功。
しかし、アーサーは男たちから激しい暴行を受け、耐えきれず持っていた拳銃で男たちを射殺してしまうのでした。
その場から逃げ出し、建物内のトイレに駆け込んだアーサーは、初めて犯した殺人に言いようのない「高揚感」を覚え、トイレの中で陽気に踊り出すのです。そこにはもう、以前のアーサーの姿はありませんでした。
アーサーの犯した殺人事件のニュースは町中に広まり、犯人がピエロ姿であることも報道されていました。市長候補のトーマス・ウェインは、テレビで犯人を激しく非難。
トーマスは、アーサーの母・ペニーがメイドとして働いていた時の雇い主であり、生活に困った今、ペニーはトーマスに救いを求める手紙を送っていました。アーサーは、その手紙の内容に愕然とします。
なんと、トーマスは母の元恋人で、アーサーの実の父親だというのです。
出生の秘密を知ったアーサーは、ウェイン邸を訪ね真実を聞き出そうとしますが、相手にすらしてもらえず「お前の母親は狂っている」という言葉で片付けられてしまうのでした。
同じ頃、ペニーは容態が悪化し入院。トーマスとの関係をはっきりさせたいアーサーは、母の入院記録を入手します。
そこに、書かれていたのは驚くべき真実でした。
ペニーがトーマスの子(アーサー)を身ごもったというのは、認知症による「妄想」だったのです。
更に、アーサーはペニーの養子であり血縁関係はありません。
そして、アーサーの笑いの発作は、ペニーによる育児放棄や彼女の元交際相手による虐待が原因でした。真実に絶望したアーサーは入院中のペニーの元へ行き、彼女を窒息死させるのでした。
終章:「ジョーカーの誕生」
全てを失ったアーサーは、あるきっかけで憧れのマレー・フランクリンが司会のトークショーに出演することが決まります。楽屋を訪れた司会者のマレーに「アーサーではなく’’ジョーカー’’と紹介してくれ」と頼みます。
ジョーカーが誕生した瞬間でした。
そして、迎えた本番。ジョーカーと化したアーサーは、3人組の男を殺害した犯人が自分であることを暴露し、持っていた拳銃でマレーを射殺。
初舞台で大仕事を成し遂げたジョーカーに、彼を支持する貧困層から拍手が沸き起こります。それは街全体へと広がり、街はピエロの覆面をかぶった暴徒たちで溢れかえり混沌に包まれてしまうのでした。
場面は切り替わり、精神病棟でカウンセリングを受けているジョーカー。
笑いの発作が出てしまい、カウンセラーは怪訝そうな表情をしますが、ジョーカーは「いいジョークを思いついた、君には理解できないだろうけど」と言い放ち、部屋から逃走。真っ赤な血の足跡を残しながら、軽快な足取りで去っていくのでした…。
『ジョーカー』の口コミ
ずっと目が釘付けだった。アーサーを見つめながらいつの間にかその薄暗く陰鬱な空気の中に入り込んでいて、息を潜めてその場にいる。
一流のエンターテインメントでありエンターテインメントの枠を超えた衝撃作だよね……!!
引用:Filmarks 月さんのレビュー
母と同じく妄想癖があるアーサー。ストーリーが進むにつれ、どこかからあれ?展開がおかしいぞと気づくはずで、そこがアーサーの妄想場面との変換点。
引用:Filmarks TPさんのレビュー
意味深すぎる衝撃のラスト!映画『ジョーカー』は見る価値あり。
アーサーがジョーカーになってからの展開が衝撃的すぎて、着いていけなかった方もいるのではないでしょうか?
意味深すぎるラストも
- 警察に捕まった
- カウンセリングを受けているのはジョーカーじゃない
- 全てはジョーカーの’’ジョーク’’だった
など、いろいろな考察がされています。
1回見ただけでは分からなくても、2回目、3回目では新たな発見があるかも!何度もリピートして謎を解くのも面白いかもしれませんね。
映画『ジョーカー』をネタバレ解説したけど、参考になったかな?
思っていたストーリーと全く違って驚いたよ!謎が解けるまで、何度も見たくなっちゃうね。
うんうん!私は劇場に3回行ったけど、やっぱりラストの本当の意味はわからなかったよ…。
見る人によって色々な感じ方が出来るから、感想をシェアするのも面白そうだね!