スクエア(現スクウェア・エニックス)が、1994年にスーパーファミコン用ソフトとしてリリースした伝説のRPG『ライブアライブ』。
今回はそのSwitchのリメイク版を手に入れたので、プレイレポート&レビューをまとめていきます!
スクエニといえばドラクエシリーズやFFシリーズなど、日本が誇る名作RPGが豊富ですが、ライブアライブはそういった名作に隠れた伝説的な作品となっています。
この時代にドット?20年以上前のゲームなのに面白いの?といったご意見もあると思いますが…正直RPG好きゲーマーなら遊んで損はないレベルと言っても過言ではありません!
しっかりと現代に最適化されたクオリティでリメイクされていますし、何より当時のゲームには珍しかった独特のゲームシステムや素晴らしいシナリオの数々は、現代のゲームにも通ずるレベルだと思っています。
今回はそういった魅力もお伝えできればと思いますので、ライブアライブが気になっていた方はぜひチェックしてみてください。
今回気になってるのはこれ…スーパーファミコンの名作らしいね
うはっ!こ、これは…伝説のRPGじゃねぇか!!
おぬし…とんでもない名作に出会ったようじゃな…どれ、わしがちょいと教えてしんぜよう
何だろう…このキャラ設定
今回のゲームはこちら
ライブアライブとは?
ライブアライブは、1994年にスクウェアからスーパーファミコン専用ソフトとして発売されたRPGゲームです。
その後Wii Uやニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信こそされていたものの、何らかの発表があるはずとファンたちが大きな期待を寄せていた発売25周年を記念するLIVEでもリメイクの情報が出ていませんでした。
しかし、制作サイドでは常にリメイク化の企画は進んでいたようで、とある技術との出会いによって長い年月を経てようやく現代に伝説的作品が蘇ることになったのです。
はじめはNintendo Switchのみでの発売でしたが、その後はPS版・Steam版(PC)でリリースされました。
各プラットフォームで体験版も配信されているのじゃ
う、うん…購入前に試せるのはありがたいなぁ
豪華制作陣が集結
ライブアライブは制作スタッフが豪華だと話題になりました。
ディレクターには『半熟英雄』を手掛けた時田貴司氏、シナリオは時田氏に加えPlayStation用ソフト『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』を手掛けた井上信行氏、音楽は元カプコン社員で『ファイナルファイト』や『ストリートファイターII』を手掛けた現フリー作曲家の下村陽子氏が担当しています。
下村氏は『スーパーマリオRPG』や前述の『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』、キングダムハーツなど、スクウェア・エニックスの名作を彩る名曲を残していることでも有名で、ライブアライブでも見事に記憶に残る数々の音楽を残しています。
人気漫画家が手掛けるキャラデザ
ライブアライブ(オリジナル版)は人気漫画家が集結し、各章の主人公たちのキャラクターデザインを手掛けています。
当時はこの豪華ラインナップが話題となり、注目を集めました。
リメイク版では『オクトパストラベラー』や『トライアングルストラテジー』のキャラデザを手掛けた、生島 直樹氏が全キャラデザを手掛けています。
シナリオ | キャラクターデザイン | 代表作 |
---|---|---|
幕末編 | 青山 剛昌 | 『YAIBA』 『名探偵コナン』 |
原始編 | 小林 よしのり | 『おぼっちゃまくん』 |
近未来編 | 島本 和彦 | 『逆境ナイン』 『アオイホノオ』 |
功夫編 | 藤原 芳秀 | 『拳児』 『闇のイージス』 |
西部編 | 石渡 治 | 『BB』 『Odds -オッズ-』 |
現代編 | 皆川 亮二 | 『スプリガン』 『ARMS』 |
SF編 | 田村 由美 | 『ミステリと言う勿れ』 |
ライブアライブ(リメイク版)のメタスコア
ライブアライブ(リメイク版)のメタスコアは81点です!
海外での評判も良く、HD-2Dで蘇った美麗なグラフィックが好評でした。
同じRPGで見てみると、『魔界戦記ディスガイア5』が80点、『ポケットモンスター ソード・シールド』と『天穂のサクナヒメ』が81点、『ゼノブレイド2』が83点となっています。
メタスコアとは、CBSインタラクティブが運営するレビュー集約サイトMetacriticが発表するゲーム・映画・音楽等の100点満点のスコアのこと。
75点から80点が凡作、80点から85点が良作、85点から93点ぐらいが名作、それ以上が神ゲーという括り。
一部の作品ではMUST-PLAYというバッジがついており、Metacriticお墨つきの絶対にプレイすべきゲームという扱いになっています。
メタスコア自体は、海外の雑誌や情報サイトなど約200メディアのレビューを集めて平均値を数値化したものとなっており、その特性から信憑性の高いレビュースコアとして認知されています。
ライブアライブ(リメイク版)の良かった点・イマイチだった点
良かった点
- レトロな雰囲気を残しつつ、超美麗グラフィックで蘇った名作を楽しめる
- 現代風に最適化されて遊びやすくなった
- 登場キャラクターのボイスが追加され、物語への没入感がアップした
- 年月が経っても変わらない面白さの名作シナリオたち
イマイチだった点
- 古き良きシステムを継承しているがゆえに、テンポが悪く戦闘がストレスになることがある
- 現代風に最適化されたものの、オリジナル版同様にヒントが少なく進めにくい部分もある
総評
プレイしたことがある人は、懐かしさと新しさを感じられる!
初見の人は、古き良き名作を現代に適したクオリティで楽しめる!
僕はオリジナル版をプレイしたことがありますが、比べてみると格段と遊びやすくなっていました!
また、レトロ感を残しつつも、現代風に最適化したゲームシステムとHD-2Dの美麗愚だフィックによって、次世代ゲーム機に慣れ親しんだ層でも楽しめるクオリティになっていると思います。
特に、豪華声優によるボイスの追加は最高の一言で、新規プレイヤーには古臭さを感じさせないバランスになっていて、往年のファンには新しいプレイ体験を与えてくれます。声が入るだけでこんなにも印象が違うんですね…。
オムニバス形式のあるあるですが、各シナリオのボリュームこそ少ないものの、それぞれが違ったゲームシステムを採用しているため、一つのゲームで章ごとの全く別物のプレイ体験があり、遊びごたえは非常に高いです。
ただ、現代のスマホゲームに慣れ親しんでいる層には、古き良きシステムの継承が窮屈に感じるかもしれません。
現代のスマホゲームの多くには倍速戦闘や自動戦闘、スキップ機能などが搭載されていることが当たり前になっています。
リメイク版のライブアライブにもシナリオパートのスキップ機能は実装されていますが、倍速関連の実装はありません。
エンカウントがそこそこ発生するシナリオもあるので、人によっては毎回の戦闘が非効率・不便・窮屈と感じてしまう可能性があります。
ですが、長い年月を経ても、いまだに面白さを感じられる秀逸なシナリオたちは一見の価値あり!
各シナリオはもちろん、異なる時代の主人公たちが最終章で集結し、諸悪の根源に挑むストーリーはかなり胸アツです!
総じて、オリジナル版をプレイしたことのある往年のファンも、これからプレイする新規プレイヤーも、誰もが楽しめるゲームに仕上がっているのではないでしょうか。
ドット絵って古臭いイメージだったけど、これは綺麗なグラフィックだね
今だから実現できた技術の賜物というやつじゃな
ここからはSwitch版の魅力を語っていくぞ!
ライブアライブ(リメイク版)の魅力
ライブアライブには、長年ファンから愛され続けるたくさんの魅力があります。
リメイク版の本作でもそれは健在。
また、現代風にリメイクされたことで、はじめてプレイした方からも好評を受けている要素もあります。
ここではライブアライブの魅力を、オリジナル版から継承されている要素、追加された要素も含めてご紹介いたします。
HD-2Dによる美麗なドット世界
今回リメイクされるにあたって採用されたのがスクエニが開発したHD-2Dという技術です。
RPG好きのゲーマーなら見覚えがあるかもしれませんね!
オクトパストラベラーシリーズで採用されている、奥行きのあるリッチなドット絵で美麗なグラフィックを表現できる技術のことです。
スーパーファミコン時代から、古き良きドットで描かれたレトロな世界観はとても好評でしたが、HD-2Dを採用したことで奥行きのあるドット世界を見事に再現した世界観は、当時のファンをさらに魅了し、懐かしさに加えて真新しさをも与えてくれるクオリティに仕上がっています。
オリジナル版をプレイしたことのあるプレイヤーは懐かしさと新しさを、はじめてプレイするプレイヤーは現代に蘇った名作を現代クオリティで、かつ当時のレトロさも感じながら遊ぶことができます。
豪華声優陣によるボイス収録
リメイク版のライブアライブには、オリジナル版にはなかった豪華声優陣のボイス収録があります。
厳密に言えば、オリジナル版でも一部音声の収録はありましたが、セリフというセリフはなく掛け声や演出上の一声といった感じでした。
本作ではボイスが加わったことで、物語への没入感が格段にアップしています。
シナリオ | 主要キャスト | その他キャスト(抜粋) |
---|---|---|
幕末編 | 橋詰知久 | 大塚芳忠、若本規夫 |
中世編 | 中村悠一 | 程嶋しづマ、菅生隆之、麦人 |
原始編 | 緒方恵美 | 安元洋貴、高森奈津美、堀川りょう |
功夫編 | 石丸博也 | 下野紘、上田麗奈、水島裕 |
西部編 | 大塚明夫 | 古川登志夫、沢城みゆき |
近未来編 | 赤羽根健治 | 石川英郎、チョー、ノブオ(ペンギンズ) |
現代編 | 関智一 | 杉田智和、坂口候一、秋元羊介 |
SF編 | なし | 石田彰、佐々木望、甲斐田裕子、井上和彦 |
オムニバス形式の物語
ライブアライブが人気の理由の1つとして、複数の主人公たちが織り成すオムニバスストーリーが当時のRPGゲームとしては斬新だと話題になったことが挙げられます。
似たようなゲームだとドラクエ4が近いですね。
ドラクエ4はライアン編から始まり、各章ごとに主人公が切り替わりながら、最終章の主人公である勇者へと物語が紡がれていきました。
ただ、ドラクエ4とは異なり、ライブアライブはプレイするシナリオはプレイヤーの好きな順番で遊ぶことができます。
そういった攻略の自由度も相まって、プレイヤーからは高評価を得ているのです。
また、どのシナリオも適度にボリュームがあり、何よりシナリオごとのゲームシステムが違うため、全く別のゲームをプレイしているかのように感じられるます!
各シナリオのゲームシステムについては後述しますが、それぞれのシナリオはどれもが独立した作品になっていてもおかしくないレベルの完成度で、多くのプレイヤーの心を惹きつけました。
RPG×マスゲーの斬新なバトルシステム『チェッカーバトル』
本作では、オリジナル版から継承されているチェッカーバトルという独特なバトルシステムが採用されています。
基本はドラクエやFFのようなコマンド選択で行動していくシステムですが、バトルフィールドとなるマス上を自由に移動しながらバトルを進めることが可能。
敵の攻撃範囲を避けるように移動したり、自身の技の効果範囲に敵を入れるように移動するなど、戦略性の高いバトルが楽しめます。
また、ターン制ではあるものの行動順位の決定は少し独特で、移動・攻撃・アイテム使用など、いずれかの行動を起こすと敵・味方のメーターが溜まっていき、MAXになったキャラクターから行動を選択できるようになります。
似たようなシステムではFFのアクティブタイムバトルがありますが、FFのアクティブタイムバトルは時間経過で敵・味方それぞれのメーターが溜まっていくのに対し、ライブアライブのチェッカーバトルの場合は、プレイヤーが操作中のキャラが移動・攻撃・アイテム使用をしなければ敵・味方のメーターは溜まらない仕様になっています。
そのため、移動一つにしても相手が次にどう動いてくるか、どう動かせたいかといった一手先を見越したプレイが求められます。
ちなみに各キャラにMPといった概念は存在せず、好きな技を連発できるため、シナリオによっては特定の技を連打するだけの作業ゲーになってしまうこともあります。
また、HPが0になっても、味方が生き残っていれば回復技やアイテムで復帰が可能。
HPが0の状態で、再度攻撃を一回でも受けてしまうと、その戦闘中の再復帰は不可能となります。
とはいえ、戦闘難易度が極端に低くなることはなく、ボスキャラや要所要所のバトルではしっかり考えないとすぐに全滅することもあるので、手応えあるバトルが楽しめるようになっています。
とにかくすごい量の隠し要素・やり込み要素
ライブアライブはとにかく隠し要素が多いことでも有名です。
オリジナル版がリリースされた当時はインターネットも普及していなかった時代ですから、友達同士で情報交換しながら何度もプレイして隠し要素を見つけていく…といったことが当たり前だったとか。
特に忍者を題材にした幕末編の隠し要素はものすごい量で、オリジナル版が発売されてからかなりの時が経ってから隠し要素が発見されることもあったそう。
いやー…現代の情報テクノロジーには感謝ですね。スマホでさくっと知らべれば攻略できちゃいますから…(笑)
当時はヒントが無さすぎて不親切、というかそもそも気づかないよ!みたいな批判的な意見も少なくなかったようですが、ファンからはそれもライブアライブの魅力だと受け入れられており、やり込み要素として定着しています。
マルチエンディング
エンディングはマルチエンディングが採用されており、リメイク版では合計5つのエンディングがあります。
リメイク版はゲームセーブのスロット数が増加しており、いつでも好きなタイミングでセーブできる仕様なので、エンディング分岐点でデータを保存していておくことでエンディング検証が容易になりました。
エンディング含めてシナリオの良さに定評がある本作なので、ぜひ全エンディング制覇を目指してやり込んでみるのはいかがでしょうか?
リメイク版の追加・変更点
リメイク版で追加・変更になった要素は以下の通りです。
現代風に最適化されたため、非常に遊びやすくなりました。
- 真エンディングを見るためのラスボスが追加された
- 戦闘面で敵HPや弱点耐性などが表示されるようになった
- 章の途中で中断し、別の章を進められるようになった
- ミニマップが実装され目的地がわかりやすくなった
- マップ上で入手可能アイテムがキラキラ光るようになった(オリジナル版はオブジェクトと同化していてどれがアイテムなのかわかりにくかった)
- 楽曲がフルアレンジされた
- 一部アイテム名が変更された
- 各章から最終章へ引き継げるアイテムの種類が増加
各シナリオの紹介・感想・レビュー
ここからはライブアライブのメインでもある各シナリオストーリーを、ネタバレなしで紹介します!
近未来編
孤児院のちびっこハウスに住む、超能力を持った少年アキラ。
彼は喧嘩に明け暮れる日々を送っていたのだが、街では人が行方不明になる事件が多発し、ひょんなことから事件の裏でアキラとも因縁のある暴走族クルセイダーズが陸軍がつながっていたことを知る。
やがて悪の手が孤児院まで伸び、一連の事件に巻き込まれたことをきっかけにアキラの人生が一変する。
彼は仲間たちととも、巨悪に立ち向かうべく古より伝わる巨大ロボット「ブリキ大王」を動かそうと試みるのだった。
ゲームシステム
- 主人公の超能力を使って人々の心の声を聞きながら物語を進めていく
- マップは見下ろし型の箱庭タイプで、点在するランドマークを行ったり来たりする
- バトルはシンボルエンカウントで、イベント以外は敵と接触した際にバトルが発生する
ポイント
近未来編はシンプルなマップ構造とバトルシステムなので、初めてプレイするシナリオとしてもおすすめです。
ストーリー展開としては巨大なロボットに乗り込む流れで、主人公がいちいち熱血(誉め言葉)なので必然的に激アツ展開が続く内容となっています。名言が多いのも◎。
誘拐された人間がどうなっているのか、なぜ誘拐されているのか、などの真相が真相なので、テイストやキャラたちのコミカルなやりとりに隠れがちですが、実は結構ダークめな内容だったりします。
オリジナル版でも有名な巨大ロボ「ブリキ大王」のテーマ曲ですが、今回はきちんと某激熱ロボットアニメシンガーの歌声が収録されていますので、昔からのファンも「おおっ!」とつい声を上げてしまうのでは?
名言がかっこいいんだよ…そうだろ、松ッ!!
ま、松?
あっ、松っていうのはね…
こ、心を読まれた!?
幕末編
影に生きる忍集団『炎魔忍軍(えんまにんぐん)』は、大名の尾手院王(おで いおう)の城の動向を探っていた。
そこへ尾手忍軍が維新の要人を誘拐したとの一報が入る。
炎魔忍軍の頭目であるハヤテは、要人救出に向かわせる者に若き実力者のおぼろ丸を指名する。
日ノ本の国の運命を握る密命を受けたおぼろ丸は尾手の城へ無事潜入に成功したのだが、尾手城はこの世のものとは思えない異形の魔窟になっていたのだった。
ゲームシステム
- 忍びの道具を駆使し、からくりや仕掛けを解きながら敵を倒し要人救出を目指す
- マップはダンジョンタイプで、天井裏や塀の上など城の中を自由に散策できる
- バトルはシンボルエンカウント
- 攻略方法が複数あるためプレイヤーは複数の遊び方からプレイできる
ポイント
幕末編はどのシナリオよりも隠し要素ややり込み要素が多いシナリオです。
シナリオクリアまでの進め方もバリエーション豊富で、敵を全て倒す100人切りを目指したり、逆に1人も倒さない0人切りを目指すなど何回でも遊びたくなるほどのボリュームがあります。
ベースは時代劇っぽいストーリーですが、妖魔やモノノ怪など人外のキャラも登場するので、魔界転生などが好きな人にはとにかく刺さります。
原始編
まだ言葉が存在しない時代。
人々はそれぞれ部族の集団を形成し、洞窟に集落を作り逞しく生きていた。
狩猟を許される歳になった少年ポゴは、相棒のゴリとともに初めて狩りに出る。
その晩、別の部族『クー族』の少女べるがポゴ達の集落へと逃げ込んできた。
彼女は生贄の儀式に捧げられようとしていたところを逃げ出してきたのだった。
ポゴは敵対する部族のべるに対し、部族の掟破りをやぶり恋をしてしまい、彼女を守ることを決意する。
ゲームシステム
- 嗅覚システムで獲物やキャラの匂いを追いながらストーリーを進めていく
- 言葉のない時代なのでボディランゲージと吹き出し+アイコンでコミカルな会話が繰り広げられる
- マップはフィールドタイプで、原始時代の荒野を舞台に2つの部族の物語が語られる
- バトルは半シンボルエンカウント(基本はエンカウントだが、一部の敵は姿が見えないので先述の匂いを辿って見つける方法になっている)
- 戦闘でゲットした素材アイテムを合成して装備品を作っていく
ポイント
原始編は全体を通してコミカルに進んでいくシナリオで、言葉のない時代を吹き出しとアイコン、キャラの動きで表現しているところが面白いです。
フィールド上ではモンスター(別部族以外の敵)の姿が見えないので、嗅覚システムを使用して匂いのもとを辿り、透明のシンボルに接触することで戦闘が始まります。
ストーリーのボリュームは小さめですが、装備品を作るために戦闘を繰り返す必要があるので、少し面倒なシナリオだったりもします。
功夫編
中国の大志山に伝わる功夫(クンフー)の流派・心山拳の師範である老師は、自身の衰えと寿命を悟り継承者を捜すため山を下りることにした。
その道中、老師は3人の若者に出会った。
その俊足を活かし盗賊業の縄張りにしていた森に足を踏み入れた老師から略奪しようとするも、返り討ちに合い強くなって老師に仕返ししようと弟子入りをした美人盗賊のレイ。
その巨体から満ち溢れる食欲を制御できず、飯屋で食い逃げしたところ老師に出会ったサモ。
貧乏な暮らしで祖母を支えるため、仕方なく汚れ仕事を引き受けみかじめ料を渡していた悪漢・義破門団たちに、小さな体と小さな勇気で挑んだところを老師に助けられ弟子入りを決意したユン。
老師は3人に自分のすべてを叩きこむべく、日々修行に明け暮れた。
そんなある日、老師が町に下りている間に、ユンの一件で恨みを持っていた義破門団が道場を襲撃。
弟子のうち2名が殺害されてしまうのだった。
老師と生き残った1人弟子は、2人敵を討つべく、敵の本拠地である義破門団の道場へ殴り込むのであった。
ゲームシステム
- 修行で弟子のレベルアップを目指し、育成していく
- 老師はレベルアップしない
- マップはフィールド式で、山や森・町が点在する
ポイント
中国のカンフー映画を観ているかのようなストーリー。
弟子たちとの出会い方が非常に良く、最終的に修行回数が多かった1人が生き残るのですが、誰を残すか真剣に悩んでしまうくらい各キャラクターに愛着が沸きます。
一部フィールドにエンカウント可能な敵が存在するものの、終盤の殴り込みまでは基本的な戦闘は修行のみです。
最後の弟子となった1人がみんなの想いを背負い、戦いに身を投じる姿はかなり胸アツ!
西部編
かつてゴールドラッシュで栄えた荒野の寂れた町サクセズタウン。
そこに、賞金首であるガンマンのサンダウン・キッドが現れた。
たまたま訪れたその町では、ならず者集団のクレイジー・バンチによる暴挙によって恐怖が蔓延していた。
サンダウンは、ひょんなことから彼をしつこく追い続けている賞金稼ぎのマッド・ドッグとともに、町の人々からクレイジー・バンチ討伐を依頼されるのだった。
ゲームシステム
- 制限時間内に町を散策し、アイテムを見つけて町人にトラップを仕掛けさせていく
- 戦闘は終盤のみ(上述の流れで、どれだけトラップで敵を減らせるかで戦闘難易度が変わる)
- マップはエリア式で町の中と一部の建物を移動できる
ポイント
古き良きガンマンものです。
賞金首の主人公、それを執拗に追う賞金首、定番の1・2・3で振り返ったら撃つ決闘シーンや、乾いた町の酒場、酒場に現れるアウトローなどなど、西部劇好きにはたまらないコテコテの西部ガンマン要素が満載です。
唯一時間制限があるシナリオですが、焦らずともマップを簡単に散策できるくらいの猶予はあるので、難易度的には難しくありません。
本来悪であるはずの賞金首が、たまたま訪れた町の人たちと協力し、巨悪から町を守るためにライバルである賞金稼ぎと手を組むストーリーは、鉄板だからこそ改めて感じる面白さがあります。
現代編
高原 日勝(たかはら まさる)は、あらゆる格闘技を取り入れようとすることで最強を目指し日々鍛錬に勤しんでいた。
しかし、同じく最強を目指す格闘家たちが、簡単に他人に技を継がせるようなことはない。
高原は実戦の中で、己の肉体に相手の技を受けさせることでそこから技を学び取ろうと、あらゆる種格闘選手たちに勝負を挑むのであった。
ゲームシステム
- 移動要素がなく戦闘だけで物語が進んでいく
- 敵の技を直接受けることで、相手の技を覚えることができる
ポイント
雰囲気的にはストリートファイターのような、各国の格闘技を持ったキャラたちに勝負を挑んでいく内容となっています。
キャラ選択後に一定の会話を挟んですぐに戦闘となるため、フィールド移動などの概念がないシナリオです。
確率で受けた技を習得できるため、死なないように立ち回りながら戦闘を行う必要がありますが、難易度はそこまで高くはないのでシナリオのクリアは簡単。
ただひたすら戦闘が続くので、人によっては作業感を感じたり、つまらないと感じるかもしれません。
SF編
宇宙を航行する輸送船コギトエルゴスム号。
乗組員のカトゥーによって、1台の作業用ロボットが造られた。
キューブと名付けられたそのロボットは、コールドスリープから目覚めた乗組員達との交流を経て、人間の生活などを学習していく。
しかし、このまま平穏に航行が続くことはなかった。
突如、地球と連絡をするための通信アンテナが原因不明の故障を起こしたのだった。
異変を感じ、修理に向かった乗組員のひとりが宇宙服の故障が原因で、治療の甲斐なく死亡してしまう。
さらに、最重要機密として輸送中だった地球外生命体ベヒーモスが突如脱走。
船内がパニックに陥る中、乗組員は疑心暗鬼となり1人、また1人と命を落としてゆくのだった。
ゲームシステム
- ミニゲームと終盤以外に戦闘がなく、会話と探索のみでストーリーが進んでいく
- ベヒーモス脱走後、ランダムでエリア内にベヒーモスが出現し追跡してくる(捕まった時点でゲームオーバー)
ポイント
個人的に一番好きなシナリオ。
ホラー要素満載で、映画『エイリアン』のように、閉鎖的な宇宙船内で悲劇が繰り広げられていきます。
戦闘も終盤までないので、基本は会話と移動で物語が進行。
こう聞くとつまらなそう…と感じるかもしれませんが、ベヒーモス脱走後から急展開を迎え、パニック要素が追加されます。
ベヒーモスはランダムで船内のどこかに出現するようになり、主人公のキューブを執拗に追っかけてきます。
どこかの部屋に入ったり、フロア移動を擦れば難を逃れることが可能ですが、捕まってしまうとすぐにゲームオーバー。
閉鎖空間であることも相まって、ホラーゲームでもないのになかなかの緊張感でプレイできます。
人間同士のいざこざとか、AIとか、リリース当時に作られたシナリオなに現代でも感慨深いシナリオで、いいところ突いてくるな~と感心してしまいます。
中世編
かつて世界を恐怖に陥れた魔王を倒した、勇者の伝説が残るルクレチア王国。
主人公のオルステッドは御前試合で勝利を重ね、最終戦で親友との戦いにも勝利し王女アリシアに求婚する権利を得る。
オルステッドはアリシアと共に愛を誓ったが、その夜にアリシアは蘇った魔王に連れ去られてしまうのだった。
オルステッドは、ライバルであり親友でもある魔法使いストレイボウ、魔王討伐後に精神を病み隠居していた伝説の勇者ハッシュ、勇者のかつての仲間である僧侶ウラヌスと共に、蘇った魔王を討つべく魔王山へと向かった。
ゲームシステム
- オーソドックスなRPGテイスト
- 戦闘はランダムエンカウント式
- マップはフィールドタイプで城や村・魔王山などのダンジョンが点在する
ポイント
デフォルトのシナリオを全てクリアすると出現するシナリオです。
内容としてはオーソドックスなRPGのような感じ。FFっぽくもある。
ライブアライブで一番最初に作られたシナリオというだけあって、このゲーム全体に関わってくるとても重要なシナリオです。
最終編
時を超えて集結する主人公たち。
彼らは誰の手によって、なぜここに呼ばれたのか?
様々な思惑が交差する中、全時空の運命を揺るがす黒幕に挑んでいく。
ゲームシステム
- フリーシナリオ形式のようなシステム(ロマンシング サ・ガ風)
- はじめるときに主人公を1人選択する(選択したキャラによってスタート地点が異なる)
- 戦闘はランダムエンカウント式
- マップは中世編と同一で、点在する他主人公を探して仲間にしていく(ドラクエ4の勇者編っぽい感じ)
ポイント
これまでプレイしてきた各シナリオのキャラから1人選んでスタートする最終章。
異なる時代の主人公が一堂に会します。
フィナーレって感じで、最終章感を存分に感じられるストーリーはこのゲームの締めにぴったり。
最終章は選択する主人公によってスタート位置や、他主人公を仲間にするときの演出が少し変わったりしますが、物語の大枠にはあまり関係ないので、好きなキャラを選択して進められます。
ちなみに中世編の主人公を選択すると、他のシナリオの主人公とは全く異なるシナリオが進んでいくので、エンディングを全部制覇したいという方はセーブデータを小分けにしておくのがおすすめ。
今回紹介したゲームの詳細
名称 | ライブアライブ |
対応機種 | ニンテンドーSwitch、PS4・PS5、Steam |
希望小売価格 | パッケージ版・ダウンロード版 7,480円(税込み) |
ジャンル | RPG |
発売日 | 2022年7月22日 |
まとめ
いかがでしたか?
今回はスクエニが手掛けた伝説的RPGゲーム『ライブアライブ』をご紹介しました!
この時代にドット?20年以上前のゲームなのに面白いの?といったご意見もあると思います。
あると思いますが、ちょっとでも気になったらぜひ一度体験版でもいいのでプレイしてみてほしい作品です。
しっかりと現代に最適化されたクオリティでリメイクされていますし、何より当時のゲームには珍しかった独特のゲームシステムや素晴らしいシナリオの数々は、現代のゲームにも通ずるレベルだと思っています。
それでは最後にライブアライブの総評・良かった点・イマイチだった点を振り返って終わりにしたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました~!
ライブアライブのレビュー振り返り
プレイしたことがある人は、懐かしさと新しさを感じられる!
初見の人は、古き良き名作を現代に適したクオリティで楽しめる!
- レトロな雰囲気を残しつつ、超美麗グラフィックで蘇った名作を楽しめる
- 現代風に最適化されて遊びやすくなった
- 登場キャラクターのボイスが追加され、物語への没入感がアップした
- 年月が経っても変わらない面白さの名作シナリオたち
- 古き良きシステムを継承しているがゆえに、テンポが悪く戦闘がストレスになることがある
- 現代風に最適化されたものの、オリジナル版同様にヒントが少なく進めにくい部分もある
どのシナリオも面白そうだから早速Switch版ポチったよ
もう…わしに伝えられることは何もない…やるもやらぬも、あとはおぬし次第…
まだわからんか…心じゃよッ!
功夫編が好きなんだな絶対