【アニメ映画化決定!】ルックバックのストーリーを解説!考察も

当サイトはアフィリエイト広告を使用しています。

アニメ『チェンソーマン』をきっかけに、作者・藤本タツキ先生がこれまでに発表している作品に興味が湧いたという人も多いでしょう。

この記事では漫画『ルックバック』のネタバレと考察を詳しくまとめました

記事を最後まで読むと、なぜ多くのファンを魅了するほど話題になったのかが分かって、あなたも今すぐに読みたくなるはずです。

『ルックバック』とは?
引用:Amazon

漫画『ルックバック』は、『チェンソーマン』や『ファイアパンチ』を発表している藤本タツキ先生が描いた超大作読み切り作品です。

2021年7月19日にスマホアプリ『少年ジャンプ+』で公開されると、ストーリーの奥深さが注目されて、一般のファンだけでなく多くの漫画家たちからも高く評価される作品に。

コミックは全1巻で手軽に読めるストーリーの長さですが、読み応えがある内容になっています。

また、毎年宝島社が発表している漫画賞『このマンガがすごい!』で、『このマンガがすごい2022 オトコ編1位』を獲得したことでも話題になった作品です。

目次

『ルックバック』の登場人物を紹介

漫画『ルックバック』に登場する主な人物をご紹介します。

  • 藤野(ふじの)
  • 京本(きょうもと)

藤野(ふじの)

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

初回登場時は小学4年生。

学年新聞で4コマ漫画を担当していて、絵のセンスに絶対的な自信があったが、京本の画力には及ばなかった

小学校の卒業式の日に京本から「ファンです」と言われて、再び漫画を描き始める。

京本(きょうもと)

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

藤野の隣のクラスにいる不登校の少女。

背景や建物の絵を描くセンスが抜群。藤野が描いた4コマ漫画を欠かさず読むほどのファン。

藤野と出会ったことで『外の世界』を徐々に知っていき、目標ができる

『ルックバック』のネタバレを紹介

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

学年新聞の4コマ漫画を担当している小学4年生の藤野は、学年で1番絵を描くのが上手いと周囲からチヤホヤされていました。

周囲からの評価にまんざらではなかった藤野は、ある日担任の先生から「学年新聞の4コマ漫画の1枠を京本に譲ってほしい」と頼まれます

京本は藤野の隣のクラスに在籍する不登校の生徒です。

自分の絵のセンスに絶対的な自信を持っている藤野は、「学校にも来られないような奴が、ちゃんとした絵を描けるとは思えない」と鼻で笑いながら、先生の頼みに従いました。

後日、京本が初めて4コマ漫画に挑戦した学年新聞を見た藤野は、自信があった絵のセンスを圧倒的な画力の高さで京本に上回られて、プライドを粉々にされます

「京本の絵と並ぶと、藤野の絵って普通だな」

褒められ続けた藤野の頭の中には、クラスメイトから放たれた一言が反復され、藤野はより一層絵を真剣に勉強することを決意するのでした。

悟り

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

京本の絵にプライドを打ち砕かれた日から、毎日絵を描く練習を続けた藤野。

小学6年生になり、友人や姉から「そろそろ絵を描くのをやめたほうがいい」と言われた藤野は、とうとう学年新聞の4コマを描く手が思うように進まなくなります。

ある日、学年新聞で並んだ自身の4コマ漫画と京本の風景画を見比べて、どんなに必死に練習しても京本の画力には及ばないことを悟った藤野は、『絵』を諦めて周囲が望むように振舞うようにしました。

以前のように友人たちと話すようになり、姉にすすめられていた空手教室に通い、部屋にこもらず家族と一緒に過ごすようになった藤野は、小学校卒業まで穏やかな毎日を送ります。

スケッチブックが続く道

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

一方、卒業式まで登校しなかった京本。藤野は学級新聞の4コマ漫画を一緒に描いた縁が理由で、先生から京本に卒業証書を家まで届けるよう頼まれます。

断り切れなかった藤野が渋々京本の家を訪ねますが、インターフォンを鳴らしても無反応。ドアに手を掛けると鍵が開いていたため、藤野は恐る恐る家に足を踏み入れます。

卒業証書を玄関に置いてそのまま帰ろうとした藤野でしたが、部屋の奥から物音が聞こえて、さらに家の中を散策すると、廊下に数え切れないほどのスケッチブックが積んである光景を目の当たりにして、思わず息を飲みました。

ずらりと続くスケッチブックの道の先には、京本の部屋と思われるドアがあり、藤野はたまたまスケッチブックの上に乗せられていた『空白の4コマ漫画』を手に取ります。

長年、部屋に引きこもっていた京本を皮肉る内容を4コマ漫画に描いた藤野

自身が描いた漫画を読んで興醒めした藤野でしたが、その漫画は吸い込まれるように京本がいるであろうドアの下へ。

慌てる藤野と、ドアの向こうから聞こえてきた驚きの声に冷や汗が止まらなくなった藤野は、卒業証書をスケッチブックの上に置いて逃げ出すように京本の家を後にしました。

藤野のファン

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

京本の家を後にした藤野の背後から、急いで家を飛び出してきた京本が、息を切らしながら藤野への熱い思いを口にします。

「私っ!!藤野先生のファンです!!サインください!!」

3年生の頃から、学年新聞で藤野が描いた漫画を欠かさず読んでいたという京本。

京本は藤野が毎週、4コマ漫画の締め切り日を厳守して漫画を掲載していたことや、5年生頃から絵と物語に奥行きが出ていたことに感動し、『漫画の天才』だと尊敬していました。

一方で、藤野が途中から4コマ漫画を描かなくなってしまったことに落胆もしていたのです。

藤野は京本が着ていた上着の背中に自身のサインを書き終えると、「漫画賞へ応募するための物語を考えている途中で、一時休止していただけだ」と京本に説明。

もちろん、藤野のプライドが刺激されて口をついて出た『嘘』でしたが、ものすごい勢いで藤野の新作漫画を読みたがる京本の姿を前に、藤野は「漫画が描けたら見せてもいい」と言い残し、京本と別れます。

ポツポツと降り始めていた雨は次第に粒が大きくなり、雨の激しさとともに藤野の気分は最高潮に達しました。

藤野キョウ

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

漫画を諦めるきっかけになった京本という存在に、再び漫画と向き合うためのきっかけを与えられた藤野。

びしょ濡れのまま家に帰ると、そのまま自分の部屋で勢いよく漫画を書き始めます。

中学生になった藤野は、友達から距離を置かれても漫画を描く手を止めませんでした。

家に帰ると自分の部屋で京本が漫画の背景を描いていて、毎日毎日漫画を書き続ける日々

1年かけて完成させた漫画を出版社に持ち込んだ2人に対し、担当者の反応も上々です。

漫画賞の結果は見事に準入選を果たし、漫画家『藤野キョウ』が誕生しました。

解散

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

高校卒業までに7本の読み切り作品が雑誌に掲載された藤野キョウの2人に、ある日、思いも寄らない誘いが飛び込んできます。

高校卒業を機に、担当から作品の連載を打診された藤野と京本。驚きと喜びをあらわにする藤野に対し、うつむく京本の表情はどこか複雑です。

実は、京本には美術大学に通うという目標ができていました。

帰り道、「大学に行きたいから連載は手伝えない」と話し始めた京本に藤野は、あらゆる言葉を投げかけて京本を引き留めようと試みます。

「私…藤野ちゃんに頼らないで…1人の力で生きてみたいの…」

「もっと絵…上手くなりたいもん…」

京本の本心を聞いた藤野は、それ以上彼女を引き止めることはできませんでした。

山形美大生通り魔殺人

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

藤野キョウとして1人で漫画を描き続ける藤野の連載作品は11巻まで発行され、アニメ化が決定するほどの大ヒット作に。

一方で、2016年1月10日に起こったショッキングな事件が藤野に衝撃を与えます。

京本が通っている大学に不審者が侵入し、無差別に学生たちを切りつけた…という速報がテレビで流れました。

後日、『山形美大生通り魔殺人』と報じられた例の事件は、12人死亡・3人重傷という死傷者を多く出し、京本は被害に遭って亡くなったことが藤野の耳に入ります。

役に立たない漫画

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

京本の通夜で帰省した藤野は、京本の実家に足を運び、京本の部屋のドアの前で立ち止まります。

廊下に積まれたスケッチブックの山に紛れて、1冊だけ置かれていた雑誌『ジャンプ』を手に取った藤野が雑誌をめくると、小学校の卒業式の日に藤野が描いた4コマ漫画が見つかりました。

皮肉にも、4コマ漫画で描いた『京本の死』が現実とリンク。

4コマ漫画が京本の部屋のドアに吸い込まれなければ、京本は部屋から出てくることもなく、死なずに済んだのに…と藤野は膝から崩れ落ちて涙を流します。

漫画を描いても何も役に立たないのになぜ描き続けたのだろう、見つからない答えに後悔と苛立ちを感じた藤野は、4コマ漫画を破り捨てるのでした。

違う出会い方をしていたら

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

藤野が破り捨てた4コマ漫画の1コマ目『出てこないで!』の部分が、京本の部屋のドアを滑り落ちます。

突然、部屋に入ってきたイラストに驚いた少女・京本は、インターフォンを鳴らして玄関のドアを開けた人物・藤野の「卒業証書を届けに来た」という声に息を潜めて、その場をやり過ごしました。

ここからは、2人が出会わなかった世界線が描かれます。

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

4コマ漫画の『出てこないで!』というセリフに従った京本。

京本はそのまま藤野と出会うことなく絵を描き続け、念願の美術大学に合格します。

そして、2016年1月10日。

大学のソファで休憩していた京本は、校舎に侵入した男と遭遇し先端が尖った工具を振りかざされて、ソファから転倒します。

「俺のアイディアだったのに!パクってんじゃねえ」

さらに京本に追い討ちをかけようとする男の背後から、飛び蹴りを喰らわせた1人の女性・藤野。

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

藤野はランニング中に偶然、男を見かけて追いかけて撃退しただけだと警察に向かって軽快に話します。

その姿は飛び蹴りを喰らわせた拍子に転んで足を折り、担架で運ばれていて格好がつきません。

面識がない藤野に助けられた京本は、藤野の名前を聞いて『学年新聞の4コマ漫画』の記憶が頭をよぎり、思わず「藤野先生」と口に出します。

偶然にも、京本が憧れていた藤野本人だったことが判明して、京本は嬉しく思うと同時に「どうして途中で漫画を描かなくなったのか」という疑問を投げかけずにはいられませんでした。

京本の疑問に、藤野は答えます。

「最近また描き始めたよ!」

感動した京本は、救急車で搬送される藤野を見送ると、軽い足取りで自宅へ帰るのでした。

藤野が描いた4コマ漫画をスクラップしていた京本は、懐かしむようにページをめくると、空白の4コマ漫画を発見。

今日の出来事を描いていると、窓から入った風で漫画が飛ばされて、ドアの下に滑り込みます。

日常と物語の続き

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

場面は京本を失った世界線の藤野に戻ります。

京本の自宅の廊下に背中を預けて喪失感を覚えていた藤野の元へ、1枚の4コマ漫画が飛ばされてやってきます。

4コマ漫画のタイトルは『背中を見て』。内容は、男に襲われそうになっていた京本を藤野が助けて、背中に工具が刺さったままその場を後にするというシュールコメディです。

死んだ京本が描けるはずのない内容の漫画に、驚いた藤野は京本の部屋のドアを開けてあたりを見回します。

京本の部屋には藤野キョウのコミックスや感想を書くハガキ、藤野が初めて京本に出会った日に描いたサイン入りの上着が置いてありました。

2人で一緒に漫画を描いて過ごした日々の記憶が鮮明によみがえる藤野。

自身が描いたコミックスの巻末『この続きは12巻で!』という文字に涙をこぼし、藤野は立ち上がります

自宅に帰った藤野は、職場の目の前の窓に京本から預かった4コマ漫画を貼って、再び物語の続きを描き始めるのでした。

『ルックバック』のストーリーを考察

漫画『ルックバック』のストーリーを考察しました。今回ピックアップした展開や描写は、次の通りです。

  • 実際に起きた事件を振り返る物語
  • タイトルの伏線
  • 藤野の漫画『シャーキック』

また、上記以外にも作者・藤本タツキ先生の作品『チェンソーマン』を彷彿とさせる描写が数々確認できます。

『ルックバック』を読んだ後で『チェンソーマン』を読むと、新たな視点で楽しめる描写もあるので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。

実際に起きた事件を振り返る物語

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

『ルックバック』では、実際に起こった2つの事件を連想させる描写がいくつかあります。

  1. 1ページ目1コマ目の黒板『Don’t』+タイトル『ルックバック』+最終ページのコマの雑誌『In Anger』=『Don’t Look Back In Anger』は、2017年5月に起こった爆破テロの追悼式典で歌われた『OASIS』の楽曲
  2. 『ルックバック』の公開日は、京都アニメーション放火殺人事件が起こった日の約1年後だった

世界で起こった凄惨な事件を連想し『振り返らせる』物語として、作中にはさまざまな伏線が張り巡らされています。

現実世界の事件・問題に対する、藤本タツキ先生なりのメッセージ・問題提起が込められているのかもしれません。

タイトルの伏線

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

作品のタイトルになっている『ルックバック』の意味は、直訳すると『背中を見ろ』『振り返れ』という意味です。同作では、さまざまなシーンで藤野や京本の後ろ姿が描かれています。

特に次のようなシーンでは『背中を意識させる描写』が露骨に描かれていました。

  • 藤野が京本の上着の背中にサインを書くシーン
  • 初めて描いた漫画が入選した時、京本に対して「私の背中を見て成長するんだな」と話す藤野
  • パラレルワールドの京本が描いた4コマ漫画のタイトル『背中を見て』と、その内容

彼女たちの背中を見て何かを感じ取れるのかは読者次第、というメッセージ性が込められているのだと思います。

藤野の漫画『シャーキック』

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

藤野が1人で連載している漫画『シャーキック』は、作中で11巻だけ何冊も本棚に並べられている描写があります。

この描写から、考えられることは次の2通りです。

  1. 1〜10巻が品薄。11巻は発売されたばかりで冊数があり、入荷数も多いことから人気作であるということ
  2. 重版を重ね、藤野の自宅の本棚にはサンプルがその都度届いているということ

いずれも、『どこにある本棚か』が分からないため真相は不明ですが、一般的な書店での本の並びは、巻数が大きくなるほど右側に並べられるものなので、上記考察の『2』が有力ではないでしょうか。

©︎藤本タツキ『ルックバック』より

また、『シャーキック』11巻の巻末に『この続きは12巻で!』と表記されている点については、作者・藤本タツキ先生の漫画『チェンソーマン』ファンへのメッセージと捉えることもできます。

『ルックバック』が掲載される前に完結した『チェンソーマン』は、物語の第一部がコミックス11巻で終わっていて、続編を待っていたファンも多くいました。

『ルックバック』が読めるおすすめのアプリはコレ!

漫画『ルックバック』が読める、おすすめのスマホアプリを2つご紹介します。

2022年11月7日現在、漫画『ルックバック』がお得に読めるスマホアプリはこちらです。

  1. 『ebookjapan』
  2. 『少年ジャンプ+』

①ebookjapan

引用:Google Play

『ルックバック』は2022年11月10日まで期間限定で38ページまで読めますが、続きの物語は課金をしなければ読めません。

しかし、クーポン利用やセールなどで、通常料金よりも格安で購入できます。価格はクーポン利用で、最大50%OFFの税込み138円です!

1度購入しておけば、優太と絵梨が作り上げたかった映画の内容をいつでも読み返せるので、手軽に物語を振り返りたい人は、ebookjapanをスマホにインストールしましょう。

お得なキャンペーンが頻繁に行われているebookjapanで漫画を購入すれば、浮いたお金でさらに別の漫画が購入できるようになりますよ。

詳しくは、こちらの記事で使い方をチェックしてみてくださいね。

②少年ジャンプ+

引用元:Google Play

『ジャンプ+』でも、『ルックバック』は2022年11月10日まで期間限定で38ページまで読めますが、課金をしなければ読めません。コインは460コイン必要です。

課金コインの購入にはさまざまなプランがあり、コインの量が多いほど『おまけのコイン』が付与されてお得になります。

『ルックバック』は伏線だらけで何度も読みたくなる作品

漫画家・藤本タツキ先生の読み切り作品『ルックバック』のネタバレ・考察をご紹介しました。

単なる読み切り作品と言えない完成度の高いストーリー、そして張り巡らされた伏線の多さと考えさせられる内容で、物語に魅了されたファンが多いことにも頷けます。

まだ『ルックバック』を読んでいない人は、ぜひ電子書籍サービスなどを利用して同作を読んでみましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次